3月 大樹
三月、雛の月。
毎年、自分でこしらえた稚拙な雛人形を飾っていました。
が、今年は友人のお母様の手作り雛です。
なんとも可愛く、こちらもにっこり。
ころもの中のお香袋が、ほんのりいい香りです。
私の宝物、またひとつ増えちゃった!
「ひな祭り」は「おんなの子のお祭り」ですが、
「いのちの祭り」でもあると、思います。
おひなまつりを、毎年、ささやかに祝う私です。
ちいさなおんなの子になった気持で。
昨年は、身近に何人もの赤ちゃんが誕生しました。しかも、ほとんどがおんなの子。
中国人との混血、くうやおちゃんは、先月1才になりました。
満月の様な、るなちゃん。
12月生まれ、のえるちゃんの出生地はアリゾナ。
国籍不明の名前、色々、ありです。
甥っ子夫妻の赤ちゃんは、その名も「ひなの」ちゃん。
ヨット「ひなの」にちなんで、かな?ヨット「ひなの」は、ポリネシア語で「娘さん」の意味。
子供がいない私たちの愛艇の名前です。HINANO、ひなの、日本語の様な、懐かしい響き。
赤道間近の環礁に座礁させ、島の人達に助けられた話を、昨年のHP上で長々と綴りました。

先月、山形の鶴岡で個展をやって頂きましたが、隣町の酒田でヨットが座礁してるという話を最近知りました。
ヨットマン、「アーサー」、オーストラリアの人、自作艇、単独世界周航二回目。
1月末座礁、毎日スコップを持って現場に通ってるとか・・・・。
ヨット「ひなの」と私たちは、ラッキーにも、カピンガ島民の無償の行為、勇気と知恵と情け、で救われました。
名うてのヨットマン、アーサーのフネが無事復元出来ますように・・・。
私たちもカンパと祈りと共に、情報を提供させて頂きます。
詳しくは下記
酒田市ヨット連名  または   酒田市ヨット連名のニュースページ

新しい命が、こうしてる間にも、次々と誕生しているのでしょう、地球のあちこちで。
1月はじめに、与那国島で男の子誕生。
ヨットの旅で出会った元気な女性からの便り、シングルママだけど幸せいっぱい、とか。
6月には姪が出産予定。
子供のいない私たちですが、ジジ・ババの心境とはこンな感じかな、と、赤ん坊写真のピンナップに見入って、思わずニカニカ。
身近な子供達の幸せを願う時、平和を祈らずにはいられません。
あのカピンガマランギ環礁の島民魂が世界中に広まれば、どんなにか住み良い星になることでしょう・・・・。
なンて、乙女チックなことぼんやり考えてしまいます。

前書きが長くなりました。   3月のお題?は 「大樹」
ヒトの一生を遙かに越えて在る大樹には畏敬の念を覚えます。
山中にひっそり居たり、観光の目玉だったり・・・立地条件は異なっていても、
ずうっとその場に立ち続け、根っこを張って生き続けてるってことは同じです。
たとえば、ヨットで訪ねた屋久島の屋久杉。思わずぬかずいてしまう御神木でした。
山梨の神代桜。この木は、神武天皇が、「ほう、この桜は古い!」と言ったとか。
大樹は、嵐や、雷、厳寒、酷暑のキビシイ自然現象を乗り越え、受け入れ、
ヒトの愚かないさかいも静かに見続けて来たのでしょう。
BAOBABU (バオバブ) マリ共和国にて

手作りのキャンピングカーで、サハラ砂漠を越える旅をしました。若さが漲っていた頃でした。
その時の冒険?話は、いつかゆっくりお話ししたいと思います。
乾いた大地に立つバオバブの大樹。
「ああ、この樹に出会うためにここまで来たんだ」
いえ、「バオバブに導かれてここまで辿り着けたんだ」
そんな思いで仰ぎ見、幹のまわりを巡りました。
198517-480×370
BAOBABU
「よく来た、よく来た。ここはお休み処だよ」

サハラを越えた私たちを、バオバブの樹が迎えてくれました。

大きく広げた腕の下で安堵しました。

笑顔の集いがありました。

ありがとう!バオバブ。

199310-630×480
BAOBABU Dream
根っこのような枝をひろげ、太い声で言う「おいで」と。

酷暑の国で、生き物たちに恵みを与える。

木陰や、実や、安心を・・・・。

バオバブは、テリトリーを守る。

巨木に育つための、知恵。

はるか離れて隣に立ち、もっと遠くに次が立つ。

バオバブ、神宿る樹。
ジャイアント・セコイア

アメリカ合衆国、セコイア国立公園。
小学校低学年の頃、カミナリであいた根元のトンネルを、でっかいアメ車が通り抜けてる写真を雑誌で見て、ビックリ仰天したものでした。
今、車は乗り入れ禁止。セコイア様に排気ガスは厳禁じゃ!ということです。
巨木の森の公園を、ハイキングしたり、トレーラーの電気自動車に乗ったりして、
みんなウキウキ楽しんでました。

199303-480×630
Giant SEQUOIA-3
うわ、ははは、は、

豪快に笑う、樹齢4000年。

枝先の新葉は、くすくす笑い。

陽気なセコイア、てっぺんは雲の中。
199302-480×630
Giant SEQUOIA-2
ず、ずーんと、立つ。

ずん、ずん行っても、先は遠い。

赤い樹皮が、たくましい。
199301-480×630
Giant SEQUOIA-1
でーんと、ある。

ほう!と見上げる。

足元にフットボールみたいな松ぼっくり。

電気自動車で登る。
ユーカリ

ユーカリといえば、コアラです。オーストラリアの動物園にはユーカリの木があちこちに繁っています。
たまにこんな看板が立て掛けてあったりします。
<koara is HERE> 
じ〜っと目を凝らすと、あっ、いた、いた!二股の枝に寄りかかってお昼寝中のコアラでした。

なよやかに、しなやかに伸びるユーカリ。

芳香漂わせ、熱砂を潤す。

魔術、そなえてる気配。
199309-480×630
EUCALYPTUS
カウリ

ニュージーランド固有の木。
海洋の民マオリ族は、この木をくり抜いてカヌーを作ったとか。
根元からてっぺんあたりまで、同じ太さ、まっすぐで素直。なるほど、カヌーにぴったり!
でも、今は伐採禁止です。
199901-480×630
KAURI Ocean
カウリの森で、

カウリの巨木は、静かに海を見ていた。

「海は、わしのふるさとなんじゃ」と語っているようだった。
マロニエ

マロニエの花には、白と赤があります。
東京、銀座の裏通りで街路樹にマロニエの赤い花を見つけた時は、ほっこり、あったかな気持ちになりました。
時は5月でした。
大きな木は、いつでも、どこでも、

同じようなことを言います。

「どうぞ」とか

「いらっしゃい」とか

「ようこそ」とか―。

花咲くマロニエの大樹には、とってもお似合いのあいさつです。
199320-130×180
Marronier