2回目のサハラ越えを終えた直後に向かったケニヤ。
当時の私たちは、若さゆえの行動力と好奇心が満々!
くたびれ果てたキャンピングカーを修理し、友人宅に預け空路ケニヤへ。
首都ナイロビから少し離れるとそこはもうキリンが闊歩しているサバンナ。
長い首の向こうに首都のビル群が見える、なんとも奇妙な光景。
当時、ナイロビの子どもたちのほとんどは野生動物に接することがないというので、後年今回の作品をナイロビで展示する機会が与えられた。
2~3のツアーに参加してから、私たちが選んだのはキャンピングサファリ。
ジープにテントやキャンプ用品一式と食料・飲料、そしてドライバー兼ガイドとコック付き!なんと贅沢な旅!!
だが優雅ではない、灼熱のオフロード・サバンナの旅はかなり過酷だ。
サハラ砂漠で鍛えておいてよかった?!
夕刻前に適当なキャンプ地を探し、薪になる枯れ枝を拾う。
まずブッシュ(低灌木の茂み)のまわりをジープでくまなくチェック。
危険な肉食獣が潜んでないか確かめ、薪を拾っている間もたえずあたりに気を配る。丸腰(武器を持たない)ニンゲンほどか弱い動物はいない。
テントのそばで一晩中たき火を絶やさない!が鉄則。
火は野生動物から身を守る唯一の手段。
その他中国製のランプも一晩中ともしていた。
ある晩、そのふたつともが消え、テントの周りが真の闇に包まれた。
そのとたん、すぐそばで猛獣の吠え声!
まんじりともできなかった一夜、ニンゲンのか弱さ実感。
そんな中から生まれた作品。
出会った野生動物たちのほんの一部です。