砂の海・サハラ越えをした時、ヨーロッパ諸国の車に度々出会った。
「彼らは自分の家から出発してきてるんだ」とつぶやく夫。
ニホンから自力で出発するには「ヨット」しかない!ということで、
夫の夢は膨らみ海のキャンピングカー?「ヨット」をニュージーランドで造船。
そして、ニュージーランドから日本までの航海。ヨットでの洋上生活、三ヶ月。
大洋であらためて感じた小さな自分の存在。
360度水平線、そして雲、その間を吹き抜ける風。
水の星地球が太陽と共に、星々と共に在ることを実感した航海。
「海は森に守られている」ことを熟知、実践しているニュージーランドの人たちは森を自然を大事にしている。
作品199901にその思いを込めた。海洋の民マオリが丸木舟を造っていたカウリ材、今は伐採禁止に。
日が昇り、日が沈む、日々の連なりの中の小さな営みを、ヨットのカタチを借りて表現してみた。