NO4   さあ、心機一転
1983年3月末
ドイツの友人宅でお世話になりながら、レンタカーでフランクフルト近郊の中古車屋めぐりの日々。
ドイツの店は昼休みをキッチリ取るので、そういう時は、金網ごしに番犬のシェパードとにらっめことなる。
前回、フォルクスワーゲンのバンは天井が低かったので頭ぶっつけないよう、かがんで首すくめて暮らしてた。
今回は「まっすぐ立てる」ことが条件。既製のキャンピングカーは、中古でも高価で手が出ない、、、。
船便で送った荷物の山を思い浮かべ、大型のベンツ・ハイルーフのバンタイプ「207D」に決定。
20560DM(ドイツマルク)を20000DM(当時約120万円)にて購入することにサイン!!手続きに1週間かかるとか。
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コーチャンは自作キャンピングカー見取り図
制作にさっそく取りかかっている。
この図面は日記帳からのコピーです
バンザイしても届かない高さ!
両手つないでも
まだ長い!
前から見ると、なんか、強そうだね。
ブルドックみたい!!
ということで、
車体は青だし、
名前は
「ブルードック」に。
通称「ブルくん」です。
ドイツ人は(とは限らないけど)自分の家を手作りする人が多い。
土台などの基礎工事、水まわりや配電は専門家に任せ、できることは自分たちで作るシステム。
工事中の家で暮らしながら作ってゆく。私たちがお世話になってる家族も地下室や子供部屋は手作りだ。
完成まで何年もかかっていた。
どでかいホームセンターがあり各種建材、庭用品、アウトドアグッズ等なんでもござれ。
前回のワーゲンは段ボール箱やガムテープ、牛乳パックなんかも多用して私の出る幕も少しはあったけど、
「ブルくん」内装工事は本格的。コーチャンのウデとチエの大集結!
早春のドイツから始まってベルギーやオランダを撮影しながら移動しながら少しずつ仕上がっていった。
曇天、雨天が作業日和ということでカタチになった頃は夏になっていた。

住み心地満点、収納スペースたっぷりの「ブルくん」
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台所・洗面所、
右側はスライドドア、
正面カーテン向こうが
運転席
水道は
下のポリタンクの水を
汲み上げる仕組み

ガス台・配膳台

冷蔵庫と
ポータブルトイレが
並んでる 

冷蔵庫用通気口
電気のコンセント

換気通風口
ドリルと金鋸駆を使しての穴開けはタイヘンな作業、何日もかかった。
ベンツの車体がいかに頑丈か!!
よーくわかった、
とか。

食堂?は折り畳みイスと
テーブル使用

ガス台の上の袋戸棚は
ナベ、食器入れ

ガス台の上の袋戸棚は
ナベ、食器入れ

ベッドルーム兼
リビングルーム

大テーブルは
折り畳み式

タンス

上の戸棚は
文具など

床下は酒蔵
保存食料庫

ベッドをめくれば
カメラ機材びっしり
(防犯、埃よけを
兼ねて)

本棚

後扉は観音開き
後扉にビニールテントを渡せば
雨の日も開放的

ブルくんの後ろ姿

この車は友人の家に置かせて頂き、何回もヨーロッパ各国を巡った。
サハラ砂漠抜けることもできた、アッパレな車「ブルくん」