NO,10 ニジェール河畔の町 MOPTI(モプテイ)
1983年12月14日〜15日
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ニジェール河畔の町 MOPTI(モプテイ)
12月14日(水) MOPTI・ KANAGA HOTEL
マリ共和国第二の都会「モプテイ」

ニジェールの川面に
歌声が流れる

腰布一枚巻きつけた女たちが

川べりで洗濯をしている

伸びやかな黒い肢体が水に光り、

リズミカルに動く引き締まった乳房は健康美そのもの!

5,6人ずつあちらこちらで、歌いながら洗濯をしている女たち

河原には思いきり広げられた洗濯済みの布々で、花が咲いたようだ

乾いたのは、砂を払って、たたんで、頭に乗せて帰って行く
189518 448mm×280mm
NIGER river



  「モプテイ」といえば、
  まず思い浮かぶのがこの光景


さて、今朝も夜明け前に起床。
コブ牛の群がやって来た。

牛飼いの男が車のそばに立ってじーーっと見ている。
カーテンを閉めると、開いてる側へ回って、見物の続き。

ジロジロではなく、静かにそーーっと見ているの。
見られてる私たちは、なんともはや、、、動きにくいコト。
コブ牛の群はいかにもアフリカチックで、出会うたびに感動する。


モプテイまで170Km、昼前に到着か?!
道は少しずつ平らになり、ショベルカーやロード・ローラー、大型トラックが道作りに励んでいた。
ありがたいことだが、交通量はとても少ない。
忘れた頃にすれ違う。

MOPTIはニジェール河のつきあたりにある。
第二の都会だけあって、大きなモスクや物売りたち。ガイドらしきが少々ウルサイ。
ポリスで入村?許可とビザ延長(30日)の手続きをする。
ここの役人も人あたりがよく気分がよかった。

雑誌「ブルータス」に紹介されていたカナガホテルに投宿。

ホテルの前がニジェール河。

川べりで洗濯する女たちの光景が、歌声と共に強烈に焼き付いている。

河には睡蓮や葦、そして舟。
舟のカタチはあくまでも細く、細く、ミズスマシのように川面をすべっている。

黒人のシルエットが川波の光に浮かび上がり、舟と一体化しているようだ。

コーチャンは風邪を引き込んだ。疲れとホコリ、重労働にやられてしまった、、、、。

細長いスイカを丸々一個買って、「輪切り」にして食べた。旨!モンキーバナナも旨!

このホテルは大トカゲの天国、タノシイ〜。
12月15日(木) BAMAKOより194KM手前の蟻塚ヤブ泊

朝、スーパーマーケットでビールを捜すが、、、ナシ。肉棚も空っぽ、、、、。
アイスパック一個、パン一本仕入れて出発。

コーチャンは熱がある。

ここからは舗装道路。
はじめは使い古されデコボコだったが、そのうち高速道路並となった。
時速90〜100KMくらいで快調にとばす。ブッシュ地帯は未開拓地のようだ。
開拓地には木が大きく育てられている。
保水と影を作るためだろうか。
大樹しげる中に、ドゴン風の部落が現れては後方へ消える。
腰に赤ん坊をくくりつけ、女たちが臼と杵で粟をついていた。
ヒョウタン半割の器で籾を分別している。

男たちの姿はない、これは女の仕事なのだろう。
西アフリカの農村風景。
189515 448mm×280mm
African village

対向車はほとんどなく、追い越し車は皆無。
車の速度を落とすのは、ヤギの親子やコブ牛の群が横断する時だけ。

途中山火事を数回目撃した。
カリカリに乾燥した空気、自然発火の黒煙だ。

昼前のテイータイムは大樹の下で「ぶらさがり鳥の巣」を見学。
木の実ではない、寄生植物でもない、
円錐ボール型のモジャモジャしたものが木の枝に時々ぶら下がっている。
底の方に小さな穴が開いてて、小鳥が出入りしてる。そうか、これは鳥の巣。
勝手に「ぶらさがり鳥の巣」と命名。

実名はケニヤに行ってわかった「WEAVER bird」・「機織り鳥」
主にトゲのある木にぶら下がってて、草の繊維を立体形に器用に織り上げてある。
どんな小鳥かな〜? この時はまだわからなかった。

トリたちも色々になってきた。ハシブト風、インコ風、ベニスズメ風、、、。
歌声もアフリカチックで
昨日から見えだしたバオバブも一段とそびえ立っている。

ここはもう、サハラではない。

BAMAKOまであと2時間?というところで泊まった。

キノコ風蟻塚がズラーッと並んでいる中、一段と明るくなった月光のもとで夕食。
夜は虫の音。

今日は若くして亡くなったコーチャン母のお命日。