NO,11 首都 BAMAKO(バマコ)にて・前編
1983年12月16日〜18日
 地図とルートはここをクリックしてください
           12月16日(金) Hotel DE L`Amitie(マリ共和国最大のホテル)

いつものように夜明け前、起床。
今日は首都バマコ入りだ。
ヒトもクルマもバマコ入りに備え、ココロの準備や整理整頓に励む。

サハラのムチャクチャ走行5500kmから、初めてのオイル交換。
ブル君、本当にお疲れさま!
これから先、都会でジュリカン(ガソリンタンク)は不要だ。
ピカピカになった砂脱出鉄板と共に、修理したルーフキャリーにくくりつけた。
う〜ん、見るからに「サハラ越えして来た車」だぞ!

部屋の中(車内)もすっきりしたところで、舗装道路を順調にバマコ入り

首都とはいえ、高層ビルが林立しているわけではない。
せいぜい2〜3階建て、低い家並みを風が通り抜けてゆく。

ひときわそびえ立っているのが15階建てのHotel DE L`Amitie、マリ共和国最大かつ最高級のホテル。

首都バマコに到着したら、「一番いい」ホテルに泊まると決めていた私たちは迷わず立派な車寄せにブル君を止め、ドアマンにうやうやしく迎えられた。

「さむ!寒!!」全館冷房完備。
立派なバスタブにはお湯がジャンジャン!!
カーテンをはじめ調度品はすべてモダンに品よく統一されている。
そして窓から下を眺めれば、、、、、、このプール!


憩っているのは白人ばかり。
「ココハ、ドコ?」の世界。
最高級だけれど、大きすぎる、冷たすぎる、やっぱり値段も高すぎる。
お金が唸るほどあっても、こういうホテル、この地では肌に合わん。
私たちにとって「一番いい」ホテルはここではない。


寒いロビーから街へ出る。

さすが首都、活気に満ちている。
スーパーマーケットがあちこちにある!
棚にはビールも卵も並んでいる!

夕方、道に面したバーのテラスでひと休み。
頭にピーナッツを高々と乗せて、陽気な女たちが声をかけて来る。
そのピーナッツをつまみにビールの杯を傾ける。
オレンジ売りが来る。
メロンに、マンゴー、ココナッツと、頭に乗せて次々にやって来る。
頭上マーケット。
ビールでも呑みながらゆったりしてれば、バーで買い物全部できちゃいそう。

彼女たちをはじめ女たちが、ここでもみんなカッコイイ!
スタイル、歩き方、お会いしたことはないけれどパリのマヌカンもかくや、と思われる。
そしてまた、大胆な色彩感覚!
その着こなし!
おまけに陽気、底抜けに明るいと来てるんだから、バーのテラスに何時間いても退屈しない。
198923 130mm×180mm
at BAMAKO U
マリ共和国
198934 130mm×180mm
at BAMAKO ]
マリ共和国
198931  130mm×180mm
at BAMAKO Y
マリ共和国


、、、、、でも、コーチャンの風邪がかなりひどい。
都会の空気、車々々、バイクに人混み、そんなこんなが街のホコリを舞い上げる。
活気があっていいんだけれど、風邪にはかなりヤバそう、、、。
バマコを出るまでに治さなくては。
幸い今日は金曜日。
月曜日まですべてのオフィスはお休み。
写真許可証、アルジェリア、ニジェールのヴィザ取得に何日かかるか?

ま、ゆっくりしな、ということでしょう、この楽しい都会で。

             12月17日(土) BAMAKO Grand Hotel

大きなバスタブでお湯をたっぷり使ったあと博物館へ行ってみるが、どうも休みらしい。
博物館より現状の方が面白いし、興味深いというもんだ。
丘の上へドライブしてバマコ全景を眺める。
『この丘はキャンピングできそう。あ、でも影がない』などと、ついそんな目で見てしまう。

グランドホテルへ引っ越し、落ち着く。
フィルムやカメラ機材一式を部屋に持ち込み、クーラーの下へ置いてひと安心。


街へ出てローズマーケットをのぞく。

赤土作りの市場は食料品に日用雑貨、多彩な布類や民芸品と
なんでもありの活気あふれたマーケット。
マーケットの中も外も大にぎわい。

198930 390mm×220mm
Rose market
マリ共和国
       商売気があるんだか、ないんだか、

       売り手同士のおしゃべりに余念がない。


買い物は値段交渉ゲームだ。
これがまた楽しくて、ついついお土産品が増えてしまう。

泥染めや藍染めの布類をはじめ、ヒョウタンがいくつもぶら下がった木琴(バラフォン)や太鼓(タムタム)、
手作りの柄が付いたゴツイ大スコップまで、1〜2回は使うこともあるだろうと、面白半分に購入。

かさばっても、重くても車の旅ならではのお買い物。

たたけば音の出る楽器は仲間たちへのお土産。
今でも快いアフリカの音色を響かせている。


市場や路上マーケットに活気と彩りをそえているのは女たちだ。



底抜けに陽気な彼女たち。

その服装の大胆な模様と色使い。

民族衣装ブーブーの裾ひるがえし闊歩する女たち。

ドキドキするほどカッコイイ! 戸惑うほどアカルイ! 吹っ飛ばされるほどゲンキ!

198922 130mm×180mm
at BAMAKO T
マリ共和国
198927 130mm×180mm
at BAMAKO Y
マリ共和国
198933 130mm×180mm
at BAMAKO \
マリ共和国
198925 130mm×180mm
at BAMAKO W
マリ共和国

公園で散髪屋が店をひろげていた。

男性用もかなりオモシロイが、女性用はもっとスバラシカッタ!
あんまり素晴らしすぎて、見とれてて、写真もスケッチもなくて残念、、、、。

三つ編み頭髪のデザイン画が、何種類も貼られていた。
糸やビーズを編み込んだ凝ったものもある。
ブーブーの共布や反対色の布でキリリと粋に巻かれたターバン。
ターバンの下も、デザイン三つ編みであんなにオシャレしていたんだ!
脱帽です!


夕食はベトナムレストランにてアジアンテイスト&バマコ風魚料理。
           
        12月18日(日)  BAMAKO Grand Hotel
久しぶりに4×5フィルム(大型カメラ)のフィルム交換をする。
なにせここはホコリのないホテルの部屋。
心配だった砂埃の付着はなく、ブル君の床下フィルム入れは大丈夫の太鼓判。
「大工のコーチャンはたいしたもんだ」、と感心するカメラマンの久我耕一氏。

折り返し地点に到着したことだし、親、兄弟、親戚や友人たちに手紙を書き始める。
絵地図を描いたり、データーを取ったり、、、、。
チュニスより5657km、26日間、砂脱出15回、ガソリン445L。
オツカレさまでソーゼツで、タノシイ旅だった。(まだ、終わってないけど)

昼食は電気ヒーターでスパゲテイを茹でてみた。
旨くできた、明日からはコレだ!
お湯の出るバスタブがあるのだからと、寝袋を洗濯。
シュラフの洗濯は実に3年ぶり、サーッパリ!
ヨーロッパや日本では乾燥に何日かかるやら。
ここでは半日でカーリカリ!

街へ出るたびにおもしろいものに出会う。
が、暑さとホコリに参ってしまい2時間が限度、、、、。

コーチャンの風邪完治が大事だ。

いい匂いが漂っていた。
羊の塊肉一頭分を薪で焼いているのに出会う。
リブを四分の一、身振り手振りで分けてもらう。
ゴッツイ紙に包んで、岩塩も添えてくれた。

超美味な、部屋での夕食。

丘の上から眺めたニジェール河の夕陽が印象的だった。